1. >
  2. 日本語について

日本語について

日本国旗

■世界的に特殊な言語「日本語」

世界中には無数の言語がありますが、その中でも特に複雑であるとされているのが日本語です。
私達が義務教育で学習し、その後長く手こずっていくことになる英語は世界中で最も構造が単純な言語と言われています。

英語と日本語を比較してみればすぐにわかるように、まず英語で使用される文字はわずかにアルファベットの26文字であるのに対し、日本語ではひらがな・カタカナ・漢字と数えきれないほどの文字を使用しなくてはいけなくなっています。
英語を読み書きできる人ならアルファベットの26文字を全て書けるのは当然のことですが、日本語を堪能に話すことができる日本人の中で、難易度の高い漢字をすぐに書くことができる人というのはわずかになっています。

また日本語における漢字は同じ文字表記なのに別の読み方をしたり、全く違った意味を持った使い方をすることもよくあります。
日本語を理解するためには、言語だけでなくその文字の持つ意味や日本特有の文化などを理解しなくては正しく使用していくのは難しいでしょう。

■海外でも人気は高いが修得は難しい

日本において英語が必修科目となっているように、海外の小中学校にあたる学校でも母国語以外の語学学習は必修となっています。
ただ、日本においては英語のみが義務教育となっているのに対し、海外においては第二外国語としてもう一つ別の語学を修得しなくてはいけないことになっているところもあります。

ヨーロッパ地域のいくつかの国では、母国語に加えて英語を学び、さらに自分の好きな語学を選ぶことができることとなっています。

ヨーロッパではここ最近日本のアニメーションが多く放映され、人気が高くなってきていることもあり小学校での第2外国語に日本語を選択する人も多く見られています。
ですが実際のところ、修得が非常に難しい日本語は成績の足を引っ張る事にもなり結局選択をした次の年次では別の語学に鞍替えしてしまうというようなこともよくあるといいます。

日本語を使う人間の一人としては残念なことではありますが、確かに日本語の修得は別の言語を使用する人たちにとっては相当に難しいことなのだろうという予想がつきます。

■日本語脳と英語脳について

英語の上達のためのスクールや教材を見ていてかなり頻繁に見かけるのが「英語脳」「日本語脳」といった言葉です。
これは簡単に言うと、何かものを見たり感じたりしたときに最初にぱっと思いつくのが日本語的な思考や単語であるか、それとも英語的な思考や単語であるかといったことをさしています。
わかりやすい例えで言えば、目の前に突然ネコが横切ったときに、「ネコだ!」と思うか「Cat!」と思うかという瞬時の思考法の差ということです。

日本語脳と英語脳という違いが生じるのは、人間の脳のしくみ的に言葉を発するときに伝わる経路が全く異なっているからだと言われています。
人の脳と言語についての関係は完全に解明されたわけではありませんが、そうした脳の使い方そのものを大きく変更しなければ別の言語の修得が難しいという説には説得力があります。