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教え方のコツ

教える女性のイメージ

■現場での苦労が垣間見える日本語教育

日本語は世界的に複雑な言語として知られているだけあって、習得をするためにはかなりの学習をしていかなくてはいけません。
そのため最初はやる気を持って日本語講座を受けてはみたものの、なかなか習得がかなわないことに嫌気がさして途中で諦めてしまうことも実際とてもよくあります。

特に子供を対象にした語学教室の場合には苦労が多いようで、途中で飽きてしまうのかなかなか思うように授業を進めることができないという悩みを抱える日本語教師の方も多くなっています。

日本語を教えるときに使用される教科書などはどこの出版社のものであっても大抵は同じ要項にそって作られており、単語学習と例文学習、イラストを見ながらの場面説明といったことの繰り返しになっています。

できるだけ身近な例をとって教えるようにしていてもやはり限界はあり、難易度が高い項目になるとどうしてもそこから学習意欲が途切れてしまうということもよくあります。

■教えるときにはユーモアも必要

日本語に限ったことではありませんが、何かを継続的に学習していくときにはユーモアを織り交ぜていくことも大事です。
固い考えで形式的な授業を進めているばかりでは、どうしても聞いている人も飽きてきてしまいますし、理解できない壁にぶつかるとそこで学習意欲が途切れてしまうことになります。

ユーモアを交えるということは不真面目に授業をしていくのではなく、同じ勉強をするにしても楽しくやっていけるように柔らかい方法で行っていくということです。

発音の練習をするにしても、書いてある通りに読むことを繰り返すのではなく、それを習っている母国の言葉の中で発音が近いものを取り上げ、それを組み合わせていくことで覚えやすい言葉にしていきます。

日本語でも、英語を覚えるときに「What time is it now?」を「ほったいもいつくるの」というような言葉で覚えるというやり方がありますが、同じようなことをすると思えばよいでしょう。

■日本語習得で特に難しいのは「ー」と濁音

カタコトの日本語を話す外国人の真似をするときには、「ー」と伸ばした発音を省略したり濁音をとったりというようなことがよく行われます。
中国人やタイ人など東南アジア地域の人などが特にそうですが、もともとの言語に伸ばした音や濁らせた音というものが存在しないので、発音ができるようになるまでかなり長い時間がかかったりします。

ですが伸ばし音や濁音が全く使えないとなると、日本語として会話を成り立たせるのはかなり難しいことになります。

そのため実際に勤務をしている日本語教師の方も「ー」と濁音については相当に苦労をしながら教えているのだといいます。
発音を教えるときにはビデオテープを使ったり、日本語で海外でも人気のある歌を歌ったりというような工夫をしながら自然に発音できるようになるやり方がとられています。