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日本語教育能力検定試験に合格

日本語教師となるための条件

日本語教師となるための条件の一つに「日本語教育能力検定試験」に合格することがあります。
日本語教育能力検定試験とは社団法人日本語教育学会が主催する資格試験で、毎年10月下旬の日曜日に試験が行われています。

日本語教育能力検定試験は毎年4000人~5000人程度の人が受験しています。
ピークであったのは平成16年度で、過去最高の6688人が受験したことがありました。
試験では日本語教育に携わるために必要とされる知識を広い範囲で出題されます。
合格率はだいたい20%前後となっており、毎年1000人程度が合格者となっています。
受験者は圧倒的に女性の方が多く、だいたい男性受験者:女性受験者=1:4くらいの割合が毎年続いています。

参考サイト:日本語教育能力検定試験(社団法人日本語教育学会認定)

今後の試験の動向

ただ最近はこの試験の内容が、知識偏重傾向にあるのではないかという批判も出てきています。
試験対策としてより効率的に問題を解くためのテクニックばかりが受験対策講座では紹介されており、実際に日本語を教えるために必要なスキルは本当にこの試験だけではかることができるのかという問題が文化庁からの発表で出されています。

日本語教育能力検定試験に合格をするということは、大学での日本語教員養成副専攻課程修了と同等の能力があるものとみなされるわけですが、本当にこのバランスは正しいだろうかという意見が出ています。
そのため近年のうちにこの試験のみで日本語教師のための資格を得ることができるという方法は見直される可能性が極めて高くなっています。

なお日本語教育能力検定試験の試験内容の改善としては、大学の日本語教員養成課程とのレベルを合わせるため、より難易度の高い試験にすることが提案されています。
さらに今後は日本国内のみならず、海外で日本語を教える人材が不足してくることが予想されているため、その点を勘案して海外で日本語を教えるための技術や知識を試験の中に盛り込んでいくことも考えられています。

駆け込みというと言葉はあまりよくないですが、もしこの日本語能力検定試験で日本語教師資格を得たいと考えている人はあまりのんびり構えていないでできるだけ早めの取得を目指した方がより確実に資格を得ることができると言えます。
また、就職先によっては日本語教師養成講座の受講にプラスしてこの日本語能力検定試験の合格を採用の条件として挙げているところもあるようです。