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仕事内容

言語を教えるだけではない

日本語教師の仕事とは、日本語を話せない人に対して日本語および日本の歴史や伝統を伝えていくという仕事です。
「日本語」教師なのだから語学がわかればいいじゃないかというふうに思う方もいるかもしれませんが、一つの語学をマスターするためにはその国の文化や歴史、国民性などを理解しなくては正しく意味を理解することはできません。

英語の場合、英語を母国語とする国は一つではなく、一つの語学として現在使用されている形に発展してくるまでには国をまたいだ交流があってできあがっています。
もっとも細かいレベルで見れば同じ英語でもイギリス英語やオーストラリア英語といったような区別はあるのですが、それでも英語の基本をひと通りマスターしていれば英語を母国語にする国々や、英語を公用語としている多くの国で会話をすることができます。

教えるのは言葉だけではない

ところが日本語の場合、日本語を母国語としている国は世界でたった一つしかありません。
過去の歴史を見ても日本という国が多言語を持った国に支配されたという史実もなく、従って現在までの長い歴史をずっと一つの国の中の言葉として使われてきたことになります。
日本語が世界的に見ても修得が難しいと言われているのもこれが一つの理由となっています。
日本語とその他あらゆる言語とは全く構成や体系が異なっているため、きちんと意味を理解して話せるようになるためにはその下地となる日本の文化を知っておくことが必要になります。

また、日本語教師のもう一つ大切な役割に、その国のマナーやエチケットについて基本的なことを教えていくということがあります。
食事方法や生活をするときに知っておきたい習慣から、日本人とビジネスをするときに必要となる礼儀作法などを教えていきます。ビジネス英会話について詳しければ、日本との違いについても詳しく説明できるでしょう。

さらには世界的に評価の高い日本のサブカルチャー、ポップカルチャーについても紹介をしていくこともあります。
つまりは日本語を通して日本人と交流をするときに必要となるあらゆる知識を教えていくということと言い換えることができます。

そのため日本語教師となるのためには、日本語を教えるための他の言語を修得するとともに、日本の歴史や文化について学習し直すことが求められます。
これから日本語を修得しようとする外国の人に対し、日本という国の良さを知ってもらえるように努めるという大きな志を持っていることも大切な日本語教師としての条件となります。
日本語教師としてのスキルを身につけることで、広く国際舞台で活躍できる仕事に就くこともできるのです。